雛人形も木の素材であれば優しさが伝わる
雛人形も子どもの為に購入し、毎年同じものを大事に飾っていくという事であれば、伝統的なお人形の専門店などで選んだり、こだわりがあるような時はオーダーで作ってもらうようにしてみても良いでしょう。そうしたお人形の専門店で依頼するのは既製品を購入するよりも費用が高くついてしまうことが多いですが、それでも何か修理が必要な時はきちんと対応してもらえますし、メンテナンスサービスのことも考えればメリットも多いです。保証付きのものは何でもそれだけ付加価値がついているので、長年大事に使用していきたいものは、こうした保証付きのものを購入すると良いです。
壊れたりすることを心配する人であれば、通常の人形ではなく木製の木で作られた雛人形にするのも良いです。木の素材のものは家でもそうですが、温かみを感じることができますし、素材そのものから自然を感じることができるので、ナチュラルなイメージにもなります。もともと素朴な家で飾り物も普段からあまりしない、シックな家であれば派手なものを飾るよりもモノトーンな木の雛人形のほうがしっくりくるということもあります。
もともとは木の雛人形にしたいと思っていなくても、何らかのきっかけで木の雛人形を作ることになるということも珍しくありません。
地方であれば家も代々受け継ぐような家もあるでしょう。ですが昔と異なり会社の都合で転勤も多く、またそもそも仕事自体がないので住み慣れた家を離れて出稼ぎのような形で違う土地に移り住むようなこともあるものです。いくら長男だからといって住んでいる家をずっと維持できないこともありますし、中には思い切って取り壊して売ってしまう選択をする人もいます。そうした時、困るのは代々受け継いできたものです。新しい家に引き取れるものあれば、大きさや保管場所がないことから処分せざるを得ないものも出て来るでしょう。その中の一つが、大きな木製の箪笥や柱などです。昔の箪笥や柱はとても良い木を使ってつくられていることも多いので、家を壊してしまっても処分するには惜しいということもあります。解体業者がそのまま引き取ってくれることがほとんどですが、特に柱はその家の思い出も詰まっているものですから、何か再利用できれば良いと考えることも多いです。そうした時、柱の木や箪笥の木を使って人形を作ることが出来れば最適です。昔の実家の名残を人形に託すことができるので良いでしょう。特に人形はそうした人の思いを受け継いでいくものでもあるので、代々受け継ぐ柱や箪笥などの木材のリサイクルとしてはふさわしいと言えます。リサイクルして木の雛人形にするには専門の職人さんに依頼しなければいけないですが、仕上がった時の喜びはひとしおです。
木の雛人形も大事に受け継いでいくものだけではなく、遊び心たっぷりにして飾れるものもあります。子どもが普段遊んでいる木のおままごとのメーカーもおままごととして使える雛人形を販売していたり、木の積み木もお雛様バージョンのものが販売されていることもあります。こうした子供の遊びと兼用して使えるお雛様も、遊び心たっぷりで、子どもにとっては楽しく飾れるでしょう。
木製のお雛様は小さいものがほとんどなので、飾りやすいのも魅力です。客間にさり気なく飾ったり、窓枠に飾ったりと日常生活になじみやすいのも良いでしょう。また、木は自然のものですから、お雛様も規則正しく完璧な形でなくてもほっこりと見れるというのがメリットです。出っ張っている部分があったり、ちょっとずれている部分があっても、自然の不規則な感じが取り入れられていて、かえってよいものです。
使いたい木の素材があるのであれば、自分で彫刻刀を使って木製のお雛様つくりにチャレンジしてみるのも良いです。素人が彫刻刀で作るお雛様は職人さんが作るように完ぺきではないですが、粗さや素朴さが感じられて味があります。また、自分が頑張って仕上げたという作品なので愛着もわくでしょう。色を付けたりニスをつけて表面を滑らかにしてあげれば見た目も良くなります。彫刻は削り方などからその人の個性や感性も感じられるので、素人が作ってもちょっとした芸術作品になります。ちょっと残したい木材があったり、お雛様とお内裏様だけならなんとか作れそうだと感じるなら作ってみましょう。
木材によっては小物ケースにしたり、お雛様と違うものも作れることがあるので、自由に楽しんでみましょう。最初に鉛筆などで作りたい形などを木に描いておくと削る時に削りやすいですし、どのようなイメージで仕上げたいのかも間違えずに済むでしょう。大体のイメージは既製品などを参考にすれば、完成体もイメージしやすく仕上げやすいです。どのようなものを作り上げていきたいのか、できるだけ彫刻刀で削りやすい木の素材を選んでみるようにもすると良いでしょう。