雛人形は何歳まで飾るべきなの?大人も飾っていい?
灯りを付けましょ、ぼんぼりに…でお馴染みの雛人形。女の子のお祝いのアイテムですが、何歳まで飾るべきなのか悩むこともあるかと思います。大人になっても、結婚してからも飾りつづけていいのか悩ましいですよね。雛人形を飾る期間について紹介していきます。
◆そもそも雛人形って何のためにあるの?
3月が近づいてくると、あちこちのお宅で見かけることが多い雛人形。最近は大きいものより小さくてコンパクトな物も増えていますよね。そもそも雛人形って何のためにあるのでしょうか。
雛人形は「女の子のお子さんが、健やかに成長するように」心をこめて作られたものです。昔は今のような人形ではなく、紙でつくったお雛さまを「川に流して無病息災を願っていた」そうです。
・病気やカゼをひかずに、大きくなりますように
・事故にあわず、元気な毎日をすごせますように
雛人形は女の子のお子さんの幸せを願ってつくられたものです。その役割を知ると、何だかほのぼのとした温かい気持ちになります。
◆雛人形は何歳まで飾るのがいい?
可愛らしくそして気品のある雛人形、自宅にかざっておくと家全体が明るいムードで包まれたようににぎわいます。人気の雛人形ですが「何歳まで飾っていいのか」悩むこともあるかと思います。雛人形をいつまで飾るべきなのかは、地域やご家庭の事情によってもかわってきます。いくつかの例をあげますので、自分にしっくりくるものを選んでみてください。
・成人式を迎えるまで
ひとつの区切りとなるのが、成人式を迎える年齢になるまでです。心や体が発達するといわれるのがこの年齢なので「成人式が過ぎたから、雛人形を出すのをやめた」というご家庭もあるようです。
ひとつの節目になるのが成人式となるので「そろそろ片づけたいと思っているけれどもタイミングがわからない」と困っているお宅にもおすすめの選択肢です。
・お嫁に行くまで
雛人形の雛飾りには「結婚式」という意味もあります。三人官女や五人囃子が楽しそうにおはやしをはやしている姿は、たしかにロマンティックな雰囲気もありますよね。そのため雛人形は「結婚したらもう飾らない」というお宅も多いようです。
地域によっては嫁いだ先に自分の雛人形を持参するところもあるようです。雛人形には厄除け・分身という意味もあるので、結婚した家に雛人形を持っていくこと自体は悪いことではないようです。
・高校を卒業するまで
可愛い雰囲気の雛人形ですが、お子さん本人に飽きがきてしまうこともあります。「もう飾らなくていいよ」と言ってきた場合は、お子さんの意向もくんであげることが大切です。
高校生や大学生などある程度の年齢になったら、少しずつ雛人形離れをしていっても大丈夫だと思います。親子で上手にコミュニケーションを取って、みんなが納得できる道を選ぶことが大切です。
・年齢にかかわらずに、ずっと飾る
雛人形を年齢に関係なく、ずっと飾るというお宅もあります。雛人形には厄除け・守り神としての役割もあるので、出すのが億劫でなければ生涯飾っておいても大丈夫です。いつでも幸せそうな雛人形を見ていると、どんな女性でも心がぽっと明るくなります。いつでもかたわらに置いておき、飾りたい年にはおもてに出してあげる。そんな考え方もあります。
◆雛人形を出してもいい期間は?
雛人形そのものには、何歳までという決まりはありません。縁起物としての良い意味合いもあるので、お子さんの年齢に関係なく出したい場合はいつまでも出しても大丈夫です。けれども「出しておく期間」はある程度は決まっているので、その辺りはおさえておくことが大切です。
・2月中旬~3月3日まで
雛人形は片付け忘れてしまうと、嫁にいけないと言われることもあります。もちろん迷信のひとつですが、できればこうした迷信も大切に守りたいですよね。2月の中旬から桃の節句までがおすすめの期間です。
かわいい雛人形は1年中出しておきたい気持ちにもなるのですが「春の季節だけ会える」と思えば喜びもひとしおになります。しまう時にはホコリや汚れを軽くぬぐってあげて、布や和紙などに包んで丁寧にしまっておきましょう。ホコリや水分を取ることによってダニやカビの繁殖を抑えることができます。1年後にまた出すときに、キレイな顔の雛人形に出会えるようになります。
◆大切にしたい、雛人形
雛人形を何歳まで飾るべきなのか、悩んでしまうこともあるかと思います。高い値段をしはらって手に入れた思い出の品物だからこそ「粗相はしたくない」と気もはってしまうと思います。
雛人形にはいくつかのルールもありますが「こうでなければいけない」という義務はありません。女の子の幸せを願って作られたものなので、もっと気楽にもっと楽しみながら雛人形を出してあげてもいいと思います。飾ってあげる家族の方が笑顔なら、きっと何歳まで出しても構わないと思いますよ。かわいい雛人形とたのしい桃の節句をお迎えください。