羽子板はモダンで自由に楽しめまする
羽子板をはじめて見たのはお正月で、神社であったり祖父母の家であったり、自分の家以外で初めて見たという人も少なくないでしょう。また最近飾られている羽子板はとてもモダンで華やかで、昔見た羽子板とはイメージが違う、と感じたことがある人も多いでしょう。
羽子板も昔はシンプルな絵柄であったり、お正月独特の松竹梅の絵が描かれているだけのものが多かったですが、今は日常的な飾り物として楽しむ人も増えてきたので、洋風の花飾りの羽子板も多くあります。
今はいつからいつまでの間に飾らなければいけないという縛りもあまり意識せずに年中飾られていますが、もともとは小正月まで飾るのが一般的でした。
それはどんど焼きに合わせて、そこまでは飾っておくということが多かったからでしょう。お正月飾りとして飾っていた羽子板は、しめ縄同様にどんと焼きで焼いて処分する習わしだったからです。ですが今は自由に飾られることもあり、お正月をモチーフにした羽子板でないのであれば、特に燃やして早くに処分しなければいけないということもないので、処分時期については特に気にする必要もないでしょう。
初正月に羽子板や破魔弓を飾ってお祝いするというようなことも今は気にはしてない家庭も多いです。雛人形や五月人形は飾っても、破魔矢や羽子板はあまり気にかけていないということもあるものです。ですが雛人形や五月人形を購入しようとお店を見たりすると一緒に並べられて展示されていることが多いので、それで興味を持つこともあるものです。本来であればすべてそろえて飾るのが良いですが、楽しみ方もお祝いの仕方も多様化しているので、今風に合わせて取り入れていくようにするのもおすすめです。
羽子板はもともと厄除けや魔よけのものとして贈られていたものですから、日常的に飾っておくことで悪い運を家に寄せ付けないという意味でも良いものです。良く玄関に飾るものはいい運気を入れるために明るい色のものや縁起の良いものを飾ると良いといわれますが、何を飾ろうか迷った時に羽子板を選択肢に入れてみるのも良いです。
日本人形がついている押絵の羽子板飾りであっても、モダンなものは受け入れやすく、今の現代的な家にも良く似合います。羽子板だから昔のもの、というイメージではなくなってきているので、絵画や小物を選ぶ感覚でお気に入りのものを見つけてみましょう。
羽子板はお正月遊びで使うものという感じがして、羽子板を飾るのは何かおかしいのではないかと疑問を感じる人もいるかもしれませんが、羽子板は遊び目的で使われていたのが起源ですが、その後時代を重ねるうちに羽根つき用の羽子板とお正月の飾り用の羽子板の2つに分かれていったという事実があります。
また羽子板を贈りあう風習があった時代もあり、羽子板も目的と用途によって分けられてつくられていたことがわかります。今の羽子板のように飾る専用になって豪華で派手になったのは江戸時代からですから、意外と飾る羽子板の歴史は古くないことが分かります。
飾る羽子板は人の生活とともに発展していったものであり、そこまで伝統を意識しなくても良いものだということが分かります。
明治時代や大正時代になると焼きゴテを利用した焼き絵羽子板や絹を貼った絹絵羽子板などの高級な羽子板も生まれていますし、飾りだけでなく素材も技術も高度になっていき現在に至るので、現在の羽子板はとても良いもので完成されているものが流通しているというメリットもあるでしょう。
そして羽子板を飾る場所ですが、子どものために作ったものであっても、過ごす時間の一番多いリビングにすれば多くの人に見てもらうことができるので、子どものものだからといって子供部屋限定にしないほうが良いでしょう。モダンなデザインのものであれば今風のインテリアにもなじみます。
ですが直射日光に当てると色剥げや色あせの原因になりますから、見栄えが良くなる場所とはいえ、あまり日中日当たりの良いところに前面に置かないほうが良いでしょう。
木製のものであれば湿気に弱いので、窓際に直接置くのではなくガラスケースなどに入れるなど配慮を施したり、湿気が多いところからは離れた場所に飾るようにしましょう。置き場所は湿気ないように隙間を少し空けて飾るのも好ましいです。今の住宅は湿気などにも強い住宅も多いですし、梅雨が多い日本ですから除湿器などを導入している家庭も多いので、湿気にそこまで注意を払う必要もないですが、大事にずっと飾っておきたいものは飾り位置にも適切なところを選びましょう。また、使用している飾りの素材によっては、その素材独特の扱い方や注意事項などが書かれていることもあるのでよく読んでおきましょう。きちんと適切なお手入れやメンテナンスをしていけば、綺麗な状態をできるだけ長く維持していくこともできるものです。
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