羽子板のデザインは外国からもインスピレーションをもらう
羽子板のデザインは既製品のものを見ても分かるように、今は常識や伝統を維持しているものばかりではなく、自由な発想なもとで作られています。羽子板の形をしているものの、羽子板遊びという目的で羽子板を作るのではなく、イメージとしては絵画やインテリアを楽しむような感覚にもなるでしょう。
もともと羽子板は遊びで使う目的の他、お正月飾りとして飾る目的として作られているものもあるので、飾り目的として利用することは全く違う用途とも言えないでしょう。ですが流行のデザインというのは時代とともに変化してもいますから、昔は人気だったデザインや良く受け入れられていたデザインであっても、今は不人気であったり、あまり受け入れられていないということもあるものです。
羽子板の形そのものは変化していなくても、デザインは流行によって大きく変化しているものです。
それは羽子板に限らず着物にも言えます。若い女性が着る振袖は形こそ変わってはいませんが、デザインは実に自由です。模様だけでなく飾りもレースやビーズがついていたり、ドレスのような感じのものも多いです。
かと思えば大正ロマンのように、昔人気だったデザインがまた現代では人気が出て来るようなこともあります。そしてモチーフは昔のデザインや日本古来のものをベースにしているのに、どこかモダンな、現代の流行も取り入れられているのが今の時代の特徴です。
羽子板もそんな感覚で、昔のデザインと現代の流行が融合しているのが面白いところです。また、海外のデザインや模様からインスピレーションを受けてみても良いでしょう。アールデコや唐草模様などは日本でもファッションなどで取り入れられていますが、もともとは外国のデザインです。そうした海外のデザインや模様も羽子板に取り入れてみると面白いでしょう。あまり見かけませんが、南国をイメージしたハイビスカスの羽子板などもあります。お正月に飾るだけではなく年中通して色々なものを楽しみたいということであれば、こうしたハワイチックな羽子板も良いです。
またネイルアートのように、いくつかの絵をつなげて1枚の絵に仕上げるというのも芸術的でおすすめです。ネイルの場合は両手で10本の指がありますから、それぞれ違う絵をつなげて一つの絵にするととても綺麗です。羽子板を絵画の台紙として考えれば、羽子板のデザインもいくつか繋げることで一つのダイナミックな絵画にすることが可能です。
特に日本の羽子板だと桜の花や梅の花が描かれることも多いですが、いくつも枝分かれして花を咲かせているイメージだと、一つの羽子板にすべて絵を収めるのは難しくもなります。ですからいくつもの羽子板をつなげて、枝分かれしている木々を表現してみても良いです。家族で使う羽子板を4つ、5つ用意するような時は、こうしたいくつもの羽子板を合わせて一つの絵になる仕様にしてみましょう。セットであることが分かりますし、家族でどれを使うかがわかりやすくもなります。
絵がついている羽子板は飾り物がついている羽子板とは異なり実用的に使うこともできますから、普段は絵画のように飾って、お正月遊びの時には使うというようにしてみても良いでしょう。こうした普段使う道具や遊び道具にもお洒落な飾りやデザインを施すのは、日本だけでなく世界各国で見られますし、文化や歴史を学ぶ資料館などに飾ってある道具からもうかがうことができます。
自分が使うもの、身に着けるものはおしゃれにしたり、工夫を凝らしたりしたいというのは昔から世界各国共通であったといえます。確かに、デザインや飾りというのは効率よく行動するのに必ずしも必要なものではないですが、自分のモチベーションをあげたり、優越感を感じるためには必要なものでもありますし、楽しく暮らしていくためには必要なものとも言えます。羽子板も羽根をつくだけの道具、と考えると別にデザインも素敵な絵も必要ないですが、何もデザインされていないものはつまらなく、退屈にも感じてしまうこのです。特にお祝いの時などは、何も書かれていないものと書かれているものがあれば、書かれているもののほうが華やかで縁起よくも感じるので、そちらを選ぶような人も多いでしょう。特に女の子は可愛く見た目が良くないと手に取らない、興味を持たないこともあるので、女の子に与える羽子板は多少派手くらいがちょうど良いです。気に入った持ち物は気持ちも明るくしてくれますし、心も晴れやかにしてくれるものです。
遊ぶために使う羽子板を購入するにしても、気持ちが楽しくなるようなものを選びましょう。また、シンプルな無地の羽子板を買ってきて、好きに子供にお絵かきをさせるというのもおすすめです。自分で描いた羽子板であれば他人のと間違えることもないですし、たくさんの人数で遊ぶときにも好都合でしょう。こうした絵を描いた羽子板は作品として残しておきましょう。