雛人形は大人になったらどうするのが正解?
女の子が生まれた家庭では、雛人形の準備がとても楽しみなものです。
「どこのメーカーのものにしようか」「サイズはどうしよう」「予算は?」「雌雛の顔が美しいものにこだわりたい」など。
実家や義実家の親が口もお金も出すと言い出せば事態は大事になり、雛人形を選ぶのは実に時間が掛かります。
そして、それだけ思い入れのある雛人形ですから、ずっと大切にしたいという気持ちが続きます。
しかしながら、大人になったら「雛人形はなるべく早く飾って雛祭りが終わったらすぐに仕舞わないとお嫁に行くのが遅くなる」という言い伝えを無視できないようになり、出したり仕舞ったりが面倒に思うようになることも。
また、実際に結婚すると大抵の場合は実家の押し入れにしまい込んでしまう場合が少なくありません。
あれだけ思い入れがあったはずの雛人形。
断捨離が浸透したとはいえ、すぐに処分する気持ちにはなれないものです。
では、大人になったら雛人形はどうすればいいのでしょうか。
【 次に必要とされるまで仕舞っておく 】
処分するには忍びなく、もしかすると自分の子供や孫が必要とする可能性があるなら、仕舞っておくのも一案です。
その場合、きちんと保管しなければせっかくの雛人形が傷んでしまうので気を付けなければなりません。
日の当たらない場所であること、また湿気の少ない場所が最適です。
除湿できる乾燥剤などを保管場所に入れておくといいでしょう。
さらに、少なくても年に1度は箱から取り出し、状態を確認しながら風に当てたいものです。
理想は年2度で、春と秋の空気が乾燥している時期が安心です。
段飾りの場合は出し入れするのも大仕事になりますが、雛人形は眺めて愛でることで寿命が延びると覚えておきましょう。
【 寄付をする 】
自分の家では将来的な用途がなく、保管し続けるのが負担であるならば寄付について検討してみましょう。
近所の公営施設などで飾るために重宝されることがあります。
情報収集をしてみてはいかがでしょうか。
そのような場所では、引き取りに来てくれるので手間が掛からない点が魅力です。
【 親類や知り合いに譲る 】
雛人形を新たに購入すると、かなりの金銭負担が生じます。
そのため、誰かに譲ってもらえるなら嬉しいと思っている人は少なくありません。
親類や知り合いに女の子が生まれるという話を耳にしたら、話を持ち掛けてみてはいかがでしょうか。
思い入れのあるものであれば、まったくの他人に譲る際に感じる寂しさも随分和らぎます。
【 雛人形供養 】
近隣のお寺などで人形供養をやっていないか問い合わせてみましょう。
誰かに譲るあてもなく、ただ単に保管しておくのは雛人形のためにも家族のためにもなりません。
思い切って供養してもらいましょう。
日時の指定があったり、費用が掛かったりすることもありますので確認は予め行ってください。
特に費用については明確に案内されていないことがあります。
「お気持ちで」と言われてしまうと困ってしまう人もいるはずです。
そのときは、具体的にどれくらいが相場なのか教えてほしいと率直に聞くと教えてくれます。
「〇〇円ほどの方が多いように思います」程度の回答があると相場が把握できるので参考にすれば安心です。
【 売る 】
大人になったらまったく愛着が持てなくなり、とりあえず処分したいと考える人もいることでしょう。
ただし、雛人形をごみ袋へ入れて捨ててしまうのは見掛けた人も気持ちの良いものではありません。
それだけ日本人には雛人形などをはじめとする伝統文化を重んじているからです。
ならば、欲しい人に売ってしまいましょう。
今はフリマアプリがいくつもあるので、売る手段には困りません。
捨てるよりも心が痛めずに済みます。
高く売ろうとするとなかなか取引が成立しない傾向があるので、損をしない程度と割り切るのがコツです。
また、保存状態の悪い雛人形の場合は、取引後の評価が下がってしまいます。
単に処分できれば良しというのではなく、大切なものを引き渡すという気持ちを大切にしてください。
【 変わらずに飾る 】
大人になったら雛人形を飾ってはいけないという決まりはありません。
春を感じながら雛祭りを楽しみましょう。
そして、家族で雛人形を眺めながら、幼き日々の思い出話をするのはとても素敵なことです。
ご自身に女の子のお子さんやお孫さんがいれば、新しいものを購入せずに飾っても何ら問題はありません。
「〇〇ちゃんの雛人形」という考え方から、「〇〇家の雛人形」と考えに改めればいいのです。
大切な雛人形の前で自分の子供のころの思い出話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。
大人になったら雛人形をどうすればいいのか困っているならば、これらを参考にしていただければ幸いです。
また、自分だけではなく雛人形を買ってくれたご両親の意見にもぜひ耳を傾けてください。
あなたが不要と感じても、ご両親にとってはいまでもかけがえのない宝物かもしれないからです。
あなたの成長を見守ってくれた雛人形ですから、どうするのか納得のいく方法が見つかるといいですね。