羽子板は一年中飾ることもできるか
羽子板というのとお正月飾り、お正月の遊び道具というように考える人もいますが、羽子板そのものにダイナミックな絵が描かれていたり、とても美しい絵が描かれていたりすることも多いので、お正月だけでなく一年中飾りとして楽しみたいということもあるでしょう。
そうした時は、羽子板を絵画のように、アート感覚で楽しむようにしてみても良いのではないでしょうか?
羽子板は縁起の良いものですから、縁起かつぎのためにも飾っておくと良いです。豪華な日本人形が細工されたものであれば季節や時期を問わずずっと飾って置けますし、また干支のものであれば、一年ごとに変える楽しみもあります。玄関に飾る羽子板であれば、ずっと同じものではなく一年ごとに変えたり、季節ごとに変えると玄関のイメージも変わって良いでしょう。
インテリアセンスのある人であれば、珍しい雑貨や安い雑貨もアイデア次第でセンス良く美しく飾ることができますが、こうした物の飾り方やインテリアのアイデアが乏しいという人であれば、なかなか個性的にセンス良く玄関を飾ることというのは難しくも感じるものです。そういった場合は出来上がっている羽子板を一つ飾れば、それだけでとても玄関のスペースが華やかになります。
大事にしたいものであれば、ちゃんとガラスケースなどに入れてあげればホコリで汚れるなども避けることができますし、色あせからも防ぐことができるので、長持ちさせることができます。
また季節ごとに羽子板を変えたいという事であれば、春は桜、夏、もしくは梅雨の時期はカエルや紫陽花の飾りのものを選び、秋は紅葉、冬は椿や雪をイメージしたものを選ぶようにすれば季節感も出せます。羽子板の飾りは手の込んだ細工が見て分かるので、絵画のように絵に詳しくない人が見ても魅了されるのでおすすめです。
絵画は静物画ではなく抽象画だとその人それぞれの感覚で良さも分かれてしまうので難しいところですが、羽子板の飾りはちりめんのものもあり、どこか懐かしさや優しさも感じられるので、高齢者への贈り物にもちょうど良いものです。また芸者さんの髪飾りのような美しい飾りの羽子板もあります。京都に行くと美しい着物や髪飾りをまとった舞妓さんや芸子さんを見かけますが、そうした美しい装飾品に憧れる人は少なくないものです。ですが髪飾りも着物も、記念に購入しても自分が身に着けて使える機会というのはほとんどありません。単品で購入するよりも、髪飾りや着物の小物なども羽子板の作品として飾れるほうが良いかもそれません。
美しい飾り物というのはそれで生活が潤うわけでもないですし、何かの生活の役に立つわけではないですが、心を満たしてくれますし、心も脳も豊かにしてくれます。見ているだけで華やかな気持ちにもなれるものです。良いものに触れていれば自然と美的センスや物を見る目というのも養われていくものです。
特にまだ若い年齢の人であれば本当に良いものや上品なものを知らなくても笑って許されることもありますが、年齢を重ねて歳をとっていって、中年といわれる歳になってまで本当に良いものを知らなかったり、物を見る目がないと恥ずかしい思いもするものです。知識と教養を得るという意味でも、日常的に美しい物、上品なものは飾っておくと良いでしょう。
また赤ちゃんが生まれた時に名前入りの羽子板として飾ってみるのも良いです。名前入りの羽子板は写真のそばに写真縦のように立てかけておくことも可能なので、写真がシンプルなものでも華やかに見栄え良くなるでしょう。可愛い飾りをあしらった羽子板は記念にもなります。
そして羽子板の良いところは、万が一落としてしまっても怪我をするような素材でないということです。ガラスの置物などは倒れて割れてしまった時にけがをしてしまうのが心配ですが、羽子板は木でできていることがほとんどですし、また飾りも布製であったり、クッション素材なので安全です。子どもに優しい仕様になっているというのもおすすめです。お正月に遊び道具として登場する羽子板とはいささかイメージも用途も異なりますが、日本の伝統が感じられるものを節句に取り入れていく事、日常に取り入れていくことは日本の文化を忘れないようにするという意味でも大事です。特に飾り物で暦を知ることで、忙しい毎日の中でも今がどういった季節なのか、もうすぐどのようなイベントがあるのかを思い出すこともできます。カレンダーはわざわざ見て予定を確認するものですが、飾りものはさり気なく目に入るものなので、いつの間にか忘れていたことを見た瞬間に思い出すきっかけになることも多いです。飾り物がない部屋はシンプルで良いですが、なんとなく無感情で寂しさを感じるものです。日本の行事を思い出すためにも、季節感のある飾り物や、伝統が感じられる飾り物というのは出しておいたほうが良いでしょう。部屋も明るい感じになりますし、癒しにもなるでしょう。